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「転職して1年たっていないけど、中古マンションを買いたい」「前の年の源泉徴収票がないのに、年収はどうやって見てもらえるの?」そんな不安、ありませんか?
この記事では、不動産(中古マンション売買)の仕事をしている立場から、転職1年目の住宅ローンで、見込年収がどう考えられるのか、そして審査の前に準備しておきたいことをまとめました。
先に結論です。勤続年数の条件は金融機関ごとに違います。まず公式で条件を確認し、見込年収・書類・タイミングを準備して、複数の金融機関で事前審査を受けて比べるのが、いちばん現実的です。
転職1年目の住宅ローン審査で、銀行は何を見ている?
結論は、勤続年数だけでなく、年収・返済負担率・信用情報・物件の評価などを総合して判断されるということです。そして、勤続年数の扱いは金融機関によって違います。
公式ページで確認できた例を、まとめました(条件は変わることがあるので、申込み前に必ず最新の情報をご確認ください)。
| 金融機関・商品 | 勤続年数の条件 | その他の主な条件 |
|---|---|---|
| フラット35 | ご利用条件のページに、勤続年数の記載はなし | 申込時の年齢は満70歳未満。返済負担率は、年収400万円未満で30%以下、400万円以上で35%以下 |
| イオン銀行 | 給与所得者は6か月以上の勤務(休職等の期間は除く) | 前年度の年収が100万円以上 |
| ある銀行の中古購入+リフォーム一体型の商品 | 給与所得者は勤続1年以上 | 前年の税込年収が100万円以上 |
※この表は、公式ページで確認できた範囲だけを載せています。ほかの金融機関は、勤続年数の条件を公式で確認できなかったため、載せていません。気になる銀行は、公式ページや窓口でご確認くださいね。
ちなみに、金融機関が審査で勤続年数を使うかどうかについては、国土交通省の調査でも、9割以上の金融機関が審査項目にしているとされています。「勤続年数は見られるけれど、どう扱うかは金融機関ごとに違う」と覚えておくといいですよ。
勤続年数が重視される理由(収入の安定性)
銀行は、「毎月の返済を、長く続けられるか」を見ています。勤続年数は、その収入の安定性の目安として使われることが多いんです。
だから、転職直後は「これから収入が続くかどうか」を示す材料を、いつもより多めに出すことになります。次の章の「見込年収」や、「書類」の話につながります。
勤続年数が短くても審査の土台に乗る可能性があるケース(一般論)
あくまで一般論ですが、次のようなケースは、評価されやすいと言われています(個別の審査結果は、保証できません)。
- 同じ業種・同じ職種での、キャリアアップの転職
- 転職によって、年収が上がっている
- 正社員として、入社している
逆に、業種や職種が大きく変わる転職や、収入の変動が大きい働き方は、慎重に見られることがあります。
見込年収の計算方法(割り戻し計算)の考え方
結論は、転職1年目で前年の源泉徴収票がない場合、直近の給与明細などをもとに、1年分に換算して見込年収を出す方法が一般的ということです。ただし、計算方法や、何を含めるかは金融機関ごとに違います。
基本の考え方:支給額÷支給月数×12
よく使われる考え方は、こちらです。
- 見込年収 = 給与の支給合計 ÷ 支給された月数 × 12か月
- 賞与(ボーナス)の支給実績があれば、年換算して加えることがある
たとえば、次のような仮定で計算してみます(あくまで一例です)。
| 仮定 | 計算 | 見込年収の目安 |
|---|---|---|
| 入社4か月、月の総支給額(税引前)が32万円、賞与なし | 32万円×4か月÷4×12 | 約384万円 |
| 入社7か月、月の総支給額32万円、賞与60万円を1回受け取った | (32万円×7か月+60万円)÷7×12 | 約487万円 |
※賞与の年換算の仕方は、金融機関によって違います。この表は、考え方のイメージをつかむための単純な計算です。
ここで大事なのは、自分で「年収は○○万円」と思っていても、審査では違う金額で見られることがあるという点です。次の項目で、その理由を見てみましょう。
賞与(ボーナス)・残業代・歩合給はどう扱われる?
賞与は、支給の実績があれば年換算されることがありますが、実績がまだない場合は、加えてもらえないこともあります。
残業代や歩合給(インセンティブ)は、毎月の変動が大きく、安定性の面から全額は見られない場合があります。歩合の割合が高い働き方は、特に慎重に見られがちです。
こうした扱いは、金融機関ごとに違います。事前審査のときに、「どの金額を年収として見ていますか?」と確認しておくと、安心です。
試用期間中の給与は?
試用期間中は、勤続年数に含まれないことがあります。その場合、本採用になってから、条件付きで承認される(または、試用期間が終わるまで待つ)こともあります。
試用期間中に申し込むかどうかは、金融機関によって対応が分かれます。早めに、窓口やコールセンターに確認しましょう。
自分で計算した年収と、審査上の年収がズレるときの対応
結論は、審査で見込年収が低めに見られると、借入できる金額が減ることがあります。慌てずに、借入額・物件・自己資金・金融機関を見直すことです。
借入できる金額の目安として、返済負担率(年収に占める年間返済額の割合)を使って、試算してみました。フラット35の公式では、返済負担率の基準は、年収400万円未満なら30%以下、400万円以上なら35%以下とされています。ここでは35%で計算します(ほかの借入の返済もあれば、その分を含めて見られます)。
| 年収 | 年間返済額の上限(35%) | 借入額の目安(金利1.5%・35年) | 借入額の目安(金利3.83%・35年) |
|---|---|---|---|
| 400万円 | 約140万円(月約11.7万円) | 約3,810万円 | 約2,697万円 |
| 500万円 | 約175万円(月約14.6万円) | 約4,763万円 | 約3,371万円 |
| 600万円 | 約210万円(月約17.5万円) | 約5,716万円 | 約4,045万円 |
| 700万円 | 約245万円(月約20.4万円) | 約6,668万円 | 約4,719万円 |
※元利均等返済、ボーナス払いなし、ほかの借入なしの仮定です。実際の借入可能額は、金融機関の審査金利や条件で変わります。金利は、現在の水準を知りたい方は2026年10月の金利の記事をご覧ください。
見込年収が100万円違うと、借入額の目安が、1,000万円近く変わることが分かります。だからこそ、見込年収の考え方は、とても大事なんです。
見込年収が思ったより低く見られたときは、こんな対応が考えられます。
- □ 借入額を下げる(物件の予算や、リノベ費用を見直す)
- □ 自己資金を増やす
- □ ほかの金融機関でも、事前審査を受けて比べる
- □ 収入合算を検討する(配偶者などの収入を合わせる)
- □ 購入の時期をずらす(転職から時間をおく)
金融機関ごとに、見込年収の見方が違うので、1社でダメでも、別の金融機関では違う結果になることがあります。複数の金融機関に事前審査を出す方法は、銀行の見極め方の記事でも触れています。
必要書類の準備(職歴書・雇用契約書・給与明細)
結論は、転職直後は、通常より書類が増えることがあるので、早めに準備しておくとスムーズです。必要書類は金融機関によって違うので、申込み先に確認してください。
| 書類 | 用途 | 準備のコツ |
|---|---|---|
| 給与明細(直近数か月分) | 見込年収の計算 | 入社後の分を、毎月保管しておく |
| 賞与明細 | 賞与の実績の確認 | 支給があれば、すぐ保管 |
| 雇用契約書・労働条件通知書 | 想定の年収・月給、雇用形態の確認 | 入社時にもらったら、コピーを取っておく |
| 職務経歴書(職歴書) | 転職の理由、キャリアの確認 | 時系列で、簡潔に |
| 源泉徴収票(前職) | 前の会社の収入の確認 | 前職でもらった分を、紛失しない |
職歴書・転職理由の書き方のポイント(一般論)
職歴書は、学校を卒業してから現在までの職歴を、時系列で書くのが一般的です。ポイントは、次の3つです。
- 転職の理由が、前向きに伝わるように書く(キャリアアップ、専門性を活かすなど)
- 前職と現職の、仕事のつながりが分かるようにする
- 入社日・役職・雇用形態を、正確に書く
書き方に決まりはなく、金融機関の指定のフォーマットがある場合もあります。不安なときは、不動産会社や金融機関に、書き方を聞いてしまうのも手ですよ。
中古マンション購入で気をつけたい「申込みのタイミング」
結論は、物件の購入申込み〜契約〜本審査は短い期間で進むので、転職の時期・入社日・事前審査のタイミングを逆算して動くことです。
事前審査・本審査・融資実行までの流れと、転職のタイミング
| 順番 | やること | 転職・書類の注意点 |
|---|---|---|
| 1 | 物件探し・事前審査(仮審査) | 見込年収の確認、必要書類を確認 |
| 2 | 購入申込み・売買契約 | 事前審査の結果を踏まえて、借入額を確定 |
| 3 | 本審査 | 給与明細などの最新の書類を提出 |
| 4 | 融資実行(決済)・引渡し | この日までは、転職・退職をしない |
中古マンションの場合は、個人の審査に加えて、物件の担保評価も見られます。築年数によっては、借入期間や借入額に影響することもあります。くわしくは築年数の制限と減税の記事にまとめています。
融資実行前の転職・退職は大きなリスク(一般論)
本審査で承認されたあとでも、融資実行の前に転職・退職すると、再審査になったり、融資が取り消されたりする可能性があります。
申込みから融資実行までは、「お金まわりと、職場を変えない」と覚えておくと安心です。カードローンや車のローンなど、新しい借入も控えましょう。このあたりは銀行の見極め方の記事の「事前審査から本審査までの注意点」でも、お話ししています。
よくある質問
Q. 転職して3か月でも、事前審査は受けられますか?
A. 金融機関によります。たとえば、勤続6か月以上を条件にする銀行もあれば、フラット35のように、ご利用条件に勤続年数の記載がない商品もあります。ただし、条件を満たしても審査に通るとは限りません。公式で確認し、事前審査で確かめましょう。
Q. 試用期間中でも申し込めますか?
A. 金融機関によって対応が分かれます。試用期間は勤続年数に含まれなかったり、本採用後に条件付きで承認されたりすることがあります。申込み先に確認してください。
Q. 派遣社員や契約社員だと、厳しいですか?
A. 雇用形態によって、条件が変わる金融機関もあります。一般的には、正社員より慎重に見られる傾向がありますが、個別の条件は、各金融機関にご確認ください。
Q. 収入合算で補えますか?
A. 配偶者などの収入を合わせて、借入額を増やせる商品があります。たとえば、フラット35では、連帯債務者を含めて2名まで申し込めます。ただし、合算する人の勤続年数や条件も確認されます。
Q. 転職前の源泉徴収票は使えますか?
A. 前職の収入を確認する書類として、提出を求められることがあります。使い方は金融機関によって違うので、捨てずに保管しておきましょう。
まとめ
転職1年目でも、中古マンションの住宅ローンを検討できる可能性はあります。ただし、条件は金融機関ごとに違うので、公式で確認することが第一歩です。
- 勤続年数の条件は、公式で確認できた例でも、記載なし・6か月以上・1年以上と、さまざま
- 見込年収は、直近の給与明細などをもとに年換算する考え方が一般的(金融機関により異なる)
- 見込年収が違うと、借入額の目安が大きく変わる
- 書類は早めに準備し、事前審査は複数の金融機関で受けて比べる
- 申込みから融資実行までは、転職・退職・新しい借入を避ける
金融機関の選び方はこちらの記事、築年数や減税はこちらの記事も、あわせてどうぞ。制度や商品の内容は変わることがあるので、申し込み前には、必ず最新の情報をご確認くださいね。最後まで読んでいただき、ありがとうございました〜!

